2008.10.29(Wed) かわらミュージアム ブログ 先日、滋賀県のかわらミュージアムへ行ってきました。 この建物は、建築家「出江 寛」の作品で、かわらを巧みに用いている建物です。 一番の見どころは、瓦のアートとも言えるアプローチです。 古瓦を用いてデザインされており静かで気品のある通りとなっています。 ↓んんん・・・伝わりにくい。 ↓実際はこんなデザインとなっています。素敵ですね。 ↓こちらは、瓦を何枚も重ねて出来たもので「あ!!」という作品です。 今にも倒れそうですが良くバランスをとっています。 上の2枚だけズレているのが若干気になりますが。大丈夫かなぁ・・・。 土留めも瓦で作ってありコダワリを感じますね。 建物は、瓦の黒と外壁の白を基調に日本の美を感じさせてくれる建物です。 ↓「だるま窯」という瓦を焼く窯です。 「だるまさん」が座っている姿に似ているので「だるま窯」と呼ばれるようになり、原形から除々に発達、変化してこのような形になったようです。これは昭和30年代頃まで瓦を焼く窯としてこの地で使われていたものを復元して、地元の「はちまんかわら」を現在に伝えています。 このように近江八幡の建物や伝統文化にふれることで、昔から馴染みあるものや文化などをいかに現代的にアレンジして今に伝えるかが、今後の建築に携わってく私達にとっての課題のように思いました。 これからの時期は、近くにある八幡山の紅葉も楽しみの一つです。機会がありましたら一度訪れてみてはいかがでしょうか。 2008.10.01(Wed) 続・ある設計士の日常(2007年10月04日ブログ参照) ブログ 今日は朝からあるクリニックさんの新築図面を描いています。 平面図や立面図、断面図などいわゆる基本図といわれる建物の基本となる部分はほぼ固まりこれから細かな部分を詰めていく作業に入っていきます。 建物の基本的な骨格はおおよそ決定したわけですが、ここ至るには様々な紆余曲折があります。 今回はクリニックの基本的なプランがどのように決まっていくかをお話します。 まず・・・ お施主様であるドクターにヒアリングを行い、どのようなクリニックにしたいか、診療方針はどのようなものか等、大きな視点からのクリニック像から始まり、医療機器の種類やその配置方法、必要諸室の確認やおおよその患者収容人数など、ドクターの使い勝手や思い、患者さんの快適性などを建物に反映するため、20以上の項目について確認します。 そして・・・ 計画敷地の視察・調査を行います。 まず敷地の形状や高低差、接する道路の状況や電柱・側溝・水路の有無など計画敷地固有の条件を確認するのと同時に、周辺状況も確認します。 敷地の周りにどのような建物があるか、住宅なのか、マンションなのかはたまたコンビニなのか、飲食店なのか、郊外なら田畑の場合もよくあります。 ここにはどんなクリニックがふさわしいかなぁなんて建った姿を想像しながら イメージを膨らませたりしてます。 それから・・・ 法規上の確認です。 建物の建てるには様々な制約があります。 市役所や建築・土木事務所などを訪問し、関係諸法規や地区計画、条例などを建築指導課、都市計画課などに確認します。 加えて上下水道・電気・ガス等の供給状況の有無、つまりインフラについても合わせて調査をします。 例えば・・・ 下水道が敷地の近くにあるのとないのとでは大違いで、なければ浄化槽の設置が必要になります。クリニックの規模が大きくなればなるほど浄化槽の規模も大きくなり、コストが何百万円単位で変わってくるなんてこともよくあるんです。 ここまでが・・・ プランニングに取り掛かるまでの前段階です。 このようにお施主様からの要望・敷地固有の条件・周辺環境の条件・法規上の条件など 一つの建物のプランニングを行うに当たっては、様々な条件・要素を考慮し、色々なイメージを膨らませながら進めていくことになります。 さて・・・ ここから実際のプランニングに入っていくわけですが・・・ 予定より随分と長くなってしまったので、この続きは次回にお話することにします。 かなり先の話になりますけど。 次回をお楽しみに・・・してる人いるかな?